コラム

「こころのクセ」の正体【こころのコンパス Vol.2】

日々の、ちいさなモヤモヤ。
意識していなくても、実は私たちは、同じような反応のパターンをくり返していることがあります。

なぜかうまくいかない日。
それは、努力不足ではなく、心の“奥の声”からのメッセージかもしれません。

イライラしたり、カリカリしたり、モヤモヤしたり。
こうした反応の多くは、頭で考える前に、ふっと起こっていることがほとんどです。

私たちは一日に、数万回もの思考を、ほとんど無意識のうちに重ねていると言われています。その多くは、意識的に「考えよう」として生まれたものではなく、これまでの経験や記憶、思い込みから、自動的に立ち上がってくるものです。

「また同じことで反応してしまった」と感じるのも、無理はないのかもしれません。その理由は、私たちの心には「2つの意識」があるからです。

ここで、心のしくみを「氷山モデル」で見てみましょう。
海面に見えているのが、顕在意識。自分で自覚できる思考や判断です。

一方、海の下に隠れているのが、潜在意識。無意識の感情、記憶、信念などがここに含まれます。この、目には見えない潜在意識が、実は私たちの言動や感情の多くを、静かに動かしているのです。

「なぜか、ざわざわした」
「あの言葉、やたらと引っかかった」

そんなふうに感じたときは、その奥に、心の深い信念や思い込みが隠れている可能性があります。

感情が動いた出来事を、少しだけ振り返ってみましょう。

「なにがイヤだったの?」
「そのとき、どう思ったんだろう?」

自分自身に、やさしく問いを重ねてみてください。
言葉にすることで、自分の中にある思い込みや、反応のクセに気づくことがあります。

以下のような問いは、潜在意識にそっと光を当てる“やさしい懐中電灯”になります。

「この反応、どこかでくり返していないかな?」
「それって、いつ頃からそう思っているんだろう?」
「その思い、本当に事実かな?」
「もし、別の見方があるとしたら?」

自分で問いかけるのもいい。
信頼できる人との対話の中で、気づいていくのもいい。

大切なのは、気づきを「否定」ではなく、やさしい見直しとして受け取ることです。

潜在意識にふれることは、「今までの自分を責める」ためではありません。
それは、「これからの自分の在り方を、やさしく選びなおしていく」ための第一歩です。

「わたしは、こう反応しがちなんだな」
「その奥には、こんな思いがあったのかもしれない」

そんなふうに、自分の心と、そっと手をつなぐような感覚が、少しずつ生まれてくるはずです。

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