コラム

「こころのコンパス」ってなに?【こころのコンパス Vol.1】

わたしたちの心の中には、日々の選択や反応を導く「こころのコンパス」があります。このコンパスは、目には見えませんが、確かに私たちを“どこか”へ向かわせています。

では、そのコンパスを動かしているのは何でしょうか?

こころのコンパスは、大きく分けて4つの層から成り立っています。

①価値観|表面にある「自分の大切」

「どんなときに心が動くか」「何を優先したいか」など、自分の行動や判断に影響を与えている、大切にしている考え方。

 例:「人に親切にしたい」「挑戦することが好き」「安心感が大事」

価値観は、意識すればわかりやすく、人生の“ものさし”にもなります。

②信念|その奥にある「〜すべき」「〜でなければ」

「こうあるべき」「こうしなきゃダメ」という、自分のルールのような考え方。育った環境や経験から無意識に身につけていることが多いです。

例:「失敗してはいけない」「がんばらないと愛されない」「頼るのは弱い」

信念は、無意識に自分や人を縛ってしまうことがあります。 がんばって変えようとしても、うまくいかないことのは、努力や意志の問題ではなく、奥にある「こころのしくみ」が関係していることもあります。

③思い込み|強く信じすぎている“決めつけ”

「わたしには無理」「どうせ分かってもらえない」といった、事実ではなくても、真実のように思い込んでいる心のクセ。

 例:「わたしは人前が苦手」「がんばっても報われない」「男の子はこうあるべき」

思い込みは、選択の幅を狭め、自分の可能性を閉じてしまいます。

④潜在意識|自分でも気づいていない、心の深層

いつも同じことでイライラする。言葉にならないけれど、何かが引っかかる……。そうした“感覚の奥”にあるのが、潜在意識です。潜在意識は、氷山の水面下のように、普段は見えませんが、私たちの感情・行動・信念を静かに動かしています。

では、こころのコンパスに気づくことで、何が変わるのでしょうか?

✔ 「自分の反応」を選べるようになる

「またやってしまった」ではなく、「今回はどうしたい?」と行動の選択肢が生まれます。

✔ 自分を責めなくなる

イライラや落ち込みの奥にあった“思い込み”に気づくと、「自分ってダメだ」ではなく「そう思い込んでいただけなんだ」と思えるようになります。

✔ 子どもや人との関係がラクになる

親自身の無意識の信念に気づくことで、「子どもを“直そう”とする関わり」から、「その子を“信じて支える”関わり」へ。

あなたの中には、すでに自分らしさのヒントが眠っています。でも、周りの声や過去の経験によって、それが見えにくくなってしまうこともあります。

そんなときは、以下のような問いを、あなた自身やお子さんにやさしく投げかけてみてください。

「それが大切だと感じたのは、どうしてかな?」
「その“~すべき”って、誰が決めたんだろう?」
「この思い、本当に“今の自分”に必要?」
「もし自由に選べるとしたら、どうしたい?」

こうした問いは、コーチングといって、答えを与えるのではなく、問いを通して“気づき”を引き出す対話法です。コーチングの問いを通して、あなたの内側にあるコンパスを見つけ、やさしく調整していく。その旅は、あなた自身を自然体へとやさしく導いてくれるはずです。

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