コラム

しなやかな「心の筋力」を育てるために【感情とともに生きる Vol.1】

私たちは毎日、たくさんの感情とともに生きています。
嬉しい、楽しいだけでなく、イライラ、不安、焦り、悲しみ…。
ときには「こんな感情、なければいいのに」と思うこともあるかもしれません。

怒りは、自分の大事な境界を守るためのサイン
不安は、未来に備えるためのアラーム
悲しみは、大切な存在を想う愛情の証

感情は、「自分の今の状態」を教えてくれる、生きるためのセンサーのようなもの。
私たち人間にとって必要だからこそ残ってきたものです。
けれども、そんな感情に飲み込まれてしまうと、私たちの選択肢は極端になりがちです。

怒って相手を責めすぎてしまったり
不安で動けなくなってしまったり
焦りで本質を見失ってしまったり

そんな経験はありませんか?
現代は、過去と比べものにならないほど情報があふれている時代です。
SNSを開けば、他人の成功や評価、トラブルや意見が次々と目に入ってきます。
10代の子どもたちはもちろん、私たち大人も、日々感情を揺さぶられる環境にいます。

そんな時代を生き抜くうえで、いま注目されている力の一つが、「心理的柔軟性(Psychological Flexibility)」です。
心理的柔軟性とは、
「感情に支配されるのではなく、自分が大切にしたいことを軸に、行動を選び続ける力」のこと。

たとえば、
不安があっても、一歩を踏み出してみる
怒りを感じても、まず深呼吸して言葉を選ぶ
焦りがあっても、自分のペースを大切にする

このような行動を少しずつ積み重ねることで、私たちの内面に「しなやかな“心の筋力」が育っていきます。私たちが目指しているのは、子どもたちが「感情をなくすこと」でも「押し殺すこと」でもなく、感情と上手に付き合いながら、自分の意思で道を選んでいける力を育てることです。それは、子どもたちだけでなく、私たち大人にも同じように求められる力です。

感情に揺れる自分を否定せず、「こんなふうに感じてるんだな」と受けとめること。
そのうえで、「私はどうしたい?」と自分に問いかけてみること。

もし今、あなた自身が強い感情に飲み込まれそうになっていたら、
まずは1分だけ、静かに自分の呼吸に意識を向けてみてください。
その1分が、あなたが大切にしたい方向へ向かう小さな一歩になります。

心理的柔軟性は、毎日の気づきと選択の積み重ねで、確実に育つ力です。
感情に振り回されず、感情とともにしなやかに生きる。
そんな心の在り方を、未来を生きる力として、一緒に育てていきませんか。

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